プロジェクト・シン・エヴァンゲリオン 実績・省察・評価・総括
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■目次
・本書の位置付けと概要
・本書の試み プロジェクト遂行の記録及び、プロジェクト知見の共有に向けて
・1章 プロジェクト概要
・2章 プロジェクト実績
・3章 プロジェクト省察
・4章 内部評価
・評価者 轟木一騎(株式会社カラー取締役企画部長) ・評価者 緒方智幸(株式会社カラー代表取締役副社長) ・5章 ライセンスと宣伝
・『シン・エヴァ』の宣伝について/島居理恵(株式会社カラー 宣伝・音楽制作担当) ・6章 外部評価
・評価者 高橋望(特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構研究員、フリープロデューサー) ・評価者 紀伊宗之(東映株式会社映画企画部ヘッドプロデューサー) ・7 章 プロジェクト総括 庵野秀明 ver1.00(2023年1月20日版) ・付録Ⅰ 株式会社カラーの沿革(年表)
・付録Ⅱ 総監督による指示と修正の実例
・付録Ⅲ 編集ラッシュに合わせて更新された画コンテの実例
※役職等は2023年3月時点のものです。
■主な収録内容
・『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の目標、工程、体制、費用、期間、プリヴィズ導入実績など制作実態をビジネス的側面からまとめたプロジェクトマネジメント報告書
・『シン・エヴァンゲリオン劇場版』総監督及びエグゼクティブ・プロデューサーの庵野秀明による「プロジェクト総括」インタビュー
・鶴巻和哉(『シン・エヴァンゲリオン劇場版』監督)、前田真宏(同監督)、轟木一騎(同総監督助手)、安野モヨコ(カラー取締役)、緒方智幸(カラー副社長)、川上量生(カラー社外取締役)、尾上克郎(特撮監督)、高橋望(認定NPO法人アニメ特撮アーカイブ機構研究員)、紀伊宗之(東映株式会社映画企画部ヘッドプロデューサー)、鈴木敏夫(スタジオジブリ代表取締役プロデューサー)10名へのインタビュー
・ライセンスと宣伝インタビュー:グラウンドワークス:代表 神村靖宏、カラー広報宣伝・音楽制作 島居理恵
■内容紹介
西暦2021年、満を持して公開された『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、コロナ禍のもとで2度の延期や上映制限を余儀なくされたにも関わらず、劇場鑑賞者数約673万人、興行収入102.8億円という大ヒットを記録しました。同作の制作にあたっては、庵野秀明総監督の目指す表現を追求するために、既存のアニメーション制作の常識にとらわれない、異例の手法が数多く用いられました。
この、巨大かつ規格外のプロジェクトは、いかにして完成に導かれたのか?
本書は『シン・エヴァ』を制作した株式会社カラー自らによって、プロジェクトとしての『シン・エヴァ』を振り返る公式報告書籍です。
カラー社内外のクリエイター、プロデューサー、経営者総勢9名へのインタビューを敢行し、「プロジェクト」を様々な視点から語る証言を、6万字を超えるボリュームで掲載しました。
また、総監督及びエグゼクティブ・プロデューサーの庵野秀明のインタビューも収録、前代未聞のプロジェクトの姿を浮き彫りにします。
本書は、プロジェクトという観点から『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を総括するとともに、アニメーション制作に興味のあるかたや、業界を問わずプロジェクトの推進に携わろうという方々にも大いに参考になる書籍です。
実際に庵野監督がリテイク指示を出した時の資料が見れたのは嬉しい
こんな細かい点を指摘するのかと思った
カラーの自費制作だからこそチャレンジができたこと
p111
本プロジェクトでも監督・画コンテ・VCカメラマン等の中枢的役割を担った鶴巻和哉はこの様子を表して「たとえOKになったていくを初球から投げていたとしても、おそらく庵野さんはストライクを取ってくれない。庵野さんにとってストライクは遡行的に作られる」
印象に残った言葉
初球でOKの球を投げていても、その後の他の案を見てから初球がストライクであったことを認識できる
だからこそ一発OKをもらおうと思わないことは正しい。否定されることに慣れなければならない
量を用意して、そこから庵野監督が選定する